魚類相調査

kheperer2005-09-04



今日は「龍谷の森」の南側に広がる堂地区の水田地帯に魚類相の調査にでかけた。ほ場整備されていない用水路に網を持ってガサガサ。ひと掬いすると、魚、カワニナ、ヤゴなどがごそっと入る。


この水田地帯には、信楽から流れてくる大戸川から水が引かれている。この大戸川は、琵琶湖唯一の流出河川である瀬田川に流れ込む。この用水路の水位を下げて地元の方が溝掃除するという情報を聞きつけ、魚調査に出かけた。朝8時半に集合して、それぞれ掃除担当の用水路に分散し、用水路の泥さらえ、水草とり、畦の除草などをする。この作業を毎年春と秋の2回するそうだ。昔から綿々と続いてきた農家の営み。


で、3時間ほどで捕れた魚は、アブラボテ・カワムツ・ニゴイ・カマツカ・ドンコ・タモロコ・ブルーギル・ムギツク・シマドジョウ・フナの一種。水位が下がっているため魚影は濃い。アブラボテやカワムツなどはひと掬いで何匹も入ってくる。マツカサガイもあったので、アブラボテはこれに産卵しているのかもしれない。ここのムギツクはドンコに託卵しているのだろうか。外来種ブルーギルもいたが一匹のみ。今回ナマズは捕れなかったが昔はたくさんいたらしい。ふだんガサガサをしないので、今回採れた種数がこの水系では多いのかどうかよく分からない。やはりその地域の生き物に日頃から接していないと、どこにどんな種類のがどれくらいの数いて、それが珍しいのかなどといった生物多様性というか生き物の豊かさに対する感覚って備わらないのだと改めて実感。虫ならなんとなくわかるんやけど。


しかし、ガサガサは楽しい。大物の魚影が見えると皆真剣になって追ってしまう。昔は水路掃除に伴う魚採りは恒例行事だったそうだ。どこに行ったのか魚好き少年。


カワムツ
[2005.9.4: 堂地区]