REC親子自然観察会


今回の講座は、昆虫採集と標本作り。雨ならどうしようかと気をもんでいたが、梅雨の間の奇跡的な晴れ。しかし、「龍谷の森は」至る所が水没していたので、午前中は、びわこ文化公園にでかける。


この公園にはビオトープがあり、トンボのよい生息環境となっている。それを目当てに行くも、ビオトープを含めてあたり一面水没。昨日今日と、水難続きだ。
しょうがないので、周りで網を振ると、チョウトンボ・キイトトボ・ウスバキトンボ・シオカラトンボ・オオシオカラトンボなどが入る。草原には、カヤキリ・マダラスズ・ツチイナゴ・ショウリョウバッタトノサマバッタ・ツユムシ・ハラオカメコオロギ?などがいた。


公園の中には、樹液の出ているコナラがあるのだが、昼間はスズメバチが群がり、近寄りがたい。


午後は「龍谷の森」の熊谷へ。先ほどの草原に比べると虫影は薄い。ウチワヤンマ・ハラビロトンボがとれる。チョウは、モンキアゲハ・ジャノメチョウ・キチョウ・ベニシジミなど。


参加者の中には、とっても虫に詳しい子どももいて、これはクビキリギスですか?カヤキリですか?(この2種は似ている)と的を射た質問をしてくる。ちょっとうれしい。親御さんにはぜひ子どもの得意分野をのばしてあげて欲しい、と思った。


標本作りは、今日拾ったすでに死んだ昆虫を使う。


昆虫標本講座をするときに気を使うのは、採集した虫を殺して標本にするかどうかと言う問題。以前に保護者から問い合わせがあったし、この観察会の企画会議でも議論に上がった。この講座では、生きた虫を飼育して、死んだら標本にしてちょうだいと言っている。採集したらすぐに殺して、標本にするというやり方もあるとは思う。しかし、飼育することで、少なくとも昆虫の餌や寿命についての知識が深まり、例えうまく飼育できなかった場合でも、いとも簡単に虫は死んでしまうと言う命のはかなさなどが体験できるため、より教育的であると自分は考えている。


最後に家の近くにお気に入りのフィールドを見つけて、そこの昆虫標本を作ることを勧めた。同じ場所でとれた虫たちからはその場所の環境を推定することができる。昆虫を使った環境指標である。そんな定点観測の昆虫標本を持ち寄って、環境を評価しあう会も面白いかもしれない。