オニユリ
むせかえるような草いきれの中、オニユリが咲いていた。
炎天下の草地に燃える赤色。まるで秋のヒガンバナを彷彿とさせる毒化のある花だ。同じユリでも春先に咲くササユリの可憐さとは対照的。
この赤色に引き寄せられてアゲハ類が訪花する。
連日35度にもなるこの盛夏に、直射日光を羽いっぱいに受けて訪花するクロアゲハなどを見ていると、こちらが熱射病になりそうだ。どうやって放熱するのだろうか?
ちなみにアゲハ採集用の捕虫網のネットは赤色をしている。赤色に誘引される性質を利用しているのだ。
毒々しさは見た目だけで、茶碗蒸しに入れるユリ根はオニユリから採れるらしい。葉の付け根にはムカゴがたくさん付いていた。こちらは食べられないのだろうか?
オニユリ
[2005.7.29: 熊谷]