バイオトイレのバクテリア
「龍谷の森」には、水を使わず小大便を分解するバイオトイレ(通称ドライレット)がある。このトイレのキーワードは自転車こぎ。トイレ内に備え付けられた自転車をこぐことで、便漕内のおがくずが撹拌される。
使用頻度が低い場合は分解バクテリアの延命のため水を補充する必要があるが、メンテナンスは基本的に年に一度のおがくず交換だけと手間もかからない。さらに屋根にはソーラーパネルがあり、冬季は便漕を暖めることで水分を飛ばし、分解を進める。
このトイレがあるお陰で、長時間にわたる里山保全活動や学生実習ができる。とくに女性にとってトイレは重要な問題だった。
今日は京都女子大の学生が卒論のテーマのバイオトイレにおける分解バクテリアのサンプリングにやってきた。写真は温度測定中。白衣にマスクにキャップに手術用手袋とSARSの検査のような完全防備。でもこういう基本的なことをしっかりと調べてくれる学生がいるというのは、なんともうれしいものだ。
こんな優れもののバイオトイレ、日本中の公園などでもっと普及させればよいと思うのだが、なんせ値段が張る。基本セットで300万円くらい、小屋を入れるとさらにかかる。
大腸菌以外にどんな菌がでるのだろうか。結果が楽しみだ。