鳥調査

kheperer2006-07-29



朝4時30分。ヒグラシの大合唱で目が覚める。5時02分。ぴたりとヒグラシの鳴き声がやむ。次はニイニイゼミの出番。


Sルートに移動し、5時30分鳥類のラインセンサス調査開始。
今日の鳥は、メジロ・スズメ・シジュウカラヤマガラハシブトガラスコゲラヒヨドリアオジ?・ウグイス・ホオジロコジュケイ、センサス時間外ではオオタカヤブサメ。計13種が確認できた。キビタキはもう南に渡ったのだろうか、全く鳴き声が聞こえなかった。毎年夏場は鳥の出現種数が少ない。


IBOYのトラップを回収すると、タワー下にはモモスズメが10頭ちかく入っていた。


[060729:ツチガキの1種:Sルート]
枯れ木に咲く花のよう

ライトトラップ

kheperer2006-07-28



毎月恒例のライトトラップ調査。先日の大雨で、森が水没したが、さすがにもう大丈夫だろうと「龍谷の森」に入る。


夕刻、夕立が来たので林内の湿度は異常に高い。向こうがかすんで見える。Sルートはぬかるんだまま、Vルートも所々水がたまっている。毎月幕を張ってライトトラップをしているS625あたりも水没していた。それ以外の場所もぬかるんでいるのでテントを張るのは厳しい。


とりあえずIBOYのライトトラップをタワーに設置し、森を出る。今回は初めて熊谷のえん堤に幕を張る。温度も湿度も高い夜はいろんな昆虫がやってきそうだ。しかし、しばらくするとまた雨が落ちてくる。遠雷も徐々に近づく。あわてて発電機や幕などを撤収。山での調査で雷ほど怖いものはない。


以前四国の山の尾根で雷雲に追いつかれ、窪地にひれ伏した苦い経験がある。雷雲が真上に来るとバラバラと大粒のヒョウが降ってくる。気休めなんだろうが、眼鏡も腕時計もはずす。近くに雷が落ちると目の前がホワイトアウトし、地面が揺れる。生きた心地がしなかった。


で、雷鳴がおさまると、雨もやむ。調査再開。雨上がりであまり虫はやってこない。梅雨時は天気が不安定でこまる。こればかりは如何ともしがたし。近くのヤナギの樹液に来たのかコクワガタがとれ、カブトムシの匂いもする。幕にはオオトモエやキシタバなどがやってきた。


[2006.7.28: ゴマダラシロエダシャク: 熊谷えん堤]

「龍谷の森」里山保全の会 2006年度総会


日時・場所: 2006年8月5日(土)  龍谷大学瀬田キャンパス


午後1時〜2時半ごろまで:森の散策(希望者は午後1時に龍谷大学瀬田学舎内バス停前に集合してください。)
午後3時〜5時 総会: 瀬田学舎1号館6階 619号室(1号館入り口すぐのエレベーターで6階まで上がり、エレベーターを出てすぐ左の大きな部屋)
午後5時〜7時 懇親会: 7号館地下、実習室(毎回調理実習を行う部屋)


懇親会費: 500円


注: 事前申し込みの必要ありません。随時積極的に御参加ください。夏休みで大学生協が休みのため、懇親会はいつものように手作りにしました。いくらかの手料理とビール、花酒で夏の夜をご歓談ください。(江南和幸) 

2006年度 京都大学生態学研究センター 集中講義&セミナー

里山生物多様性・人と里山との関わり」公募実習受講生募集について


1. 実習課題
 「里山生物多様性・人と里山との関わり」


2. 開催目的および内容の概略
 かつての里山薪炭林・農用林として人々の暮らしにとって重要な場所であった。しかし、燃料革命や農業革命により里山は伝統的な利用価値を失い、都市近郊では急速に開発が進んでいる。さらに里山は、人が管理してきた自然にも関わらず、豊かな生物多様性を育んできた。
 この実習では、1500年余りにわたり利用されてきた滋賀県大津市草津市の瀬田丘陵の里山(植生は1960年代まではアカマツ林、現在はコナラ林が優占)をフィールドとして、植物,昆虫,クモ,菌類などの観察・採集・調査により、里山生物多様性調査の手法をまなぶ。また、講義では人と里山の生物とのかかわりをまなぶ。


3. 開催日時
 2006年9月4日(月)〜2006年9月8日(金)


4. 開催場所
  龍谷大学瀬田学舎の「龍谷の森」、
  京都大学生態学研究センターの「CERの森」、
  立命館大学びわこ・くさつキャンパスの「BKC湿地」


5. 講師一覧
 <野外実習>
 土屋 和三 龍谷大学文学部教授 「里山の植生と植物相調査」
 吉田 真  立命館大学理工学部教授「クモの観察と採集」
 谷垣 岳人 龍谷大学法学部講師  「ライトトラップによる昆虫の調査」
 横山 和正 滋賀大学教育学部教授  「キノコの観察と採集」
 清水 勇  京都大学生態学研究センター 教授 「ニホンミツバチの生態」
 藤田 昇  京都大学生態学研究センター 助手 「コアサンプルによる里山林の齢構成」
 木村 一也 金沢大学自然計測応用研究センター 日本学術振興会特別研究員 「森の種子散布-動物に運ばれた種子を調べるー」


 <講義 / 里山の自然・社会・人文科学>  
 阪本 寧男  京都大学名誉教授 元龍谷大学国際文化学部教授 「里山民族生物学
 丸山 徳次  龍谷大学文学部教授 「里山環境倫理
 須川 恒   龍谷大学兼任講師  「里山保全の道具箱(鳥類からみた)」


6. 対象学生
 学部3〜4年生、大学院修士課程及び博士課程の大学院生。


7. 受講採用人数 約10人


8. 所要経費 受講費は不要


9. 受講条件
 受講者(学生)は、「学生教育研究災害障害保険」等に必ず加入していること。


10.受講申込
  受講希望者は、「公募実習受講願」に必要事項を記入の上,「学生教育研究災害障害保険」等の写しを添えて,生態学研究センター公募実習係へ提出して下さい。(封筒の表に「公募実習受講願在中」と朱書すること)「公募実習受講願」は、ホームページから入手いただくか,生態学研究センター公募実習係へ請求ください。


11.受講願送付および問い合わせ先
  〒520-2113 滋賀県大津市平野町2丁目509-3
  京都大学生態学研究センター 公募実習係
  TEL:077-549-8200、FAX:077-549-8201
  Home page:http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp
   e-mail:kumi@ecology.kyoto-u.ac.jp(@が全角になっています)


なお、詳細については下記まで問い合わせください。
土屋和三 龍谷大学里山学・地域共生学オープン・リサーチ・センター(龍谷大学文学部教授)
住所・連絡先:612-8577 京都市伏見区深草塚本町67
電話:075-642-1111内線3436 Fax:075-643-8510
e-mail: kma@let.ryukoku.ac.jp(@が全角になっています)



12.申込期限:平成18年8月15日

REC親子自然観察会


今回の講座は、昆虫採集と標本作り。雨ならどうしようかと気をもんでいたが、梅雨の間の奇跡的な晴れ。しかし、「龍谷の森は」至る所が水没していたので、午前中は、びわこ文化公園にでかける。


この公園にはビオトープがあり、トンボのよい生息環境となっている。それを目当てに行くも、ビオトープを含めてあたり一面水没。昨日今日と、水難続きだ。
しょうがないので、周りで網を振ると、チョウトンボ・キイトトボ・ウスバキトンボ・シオカラトンボ・オオシオカラトンボなどが入る。草原には、カヤキリ・マダラスズ・ツチイナゴ・ショウリョウバッタトノサマバッタ・ツユムシ・ハラオカメコオロギ?などがいた。


公園の中には、樹液の出ているコナラがあるのだが、昼間はスズメバチが群がり、近寄りがたい。


午後は「龍谷の森」の熊谷へ。先ほどの草原に比べると虫影は薄い。ウチワヤンマ・ハラビロトンボがとれる。チョウは、モンキアゲハ・ジャノメチョウ・キチョウ・ベニシジミなど。


参加者の中には、とっても虫に詳しい子どももいて、これはクビキリギスですか?カヤキリですか?(この2種は似ている)と的を射た質問をしてくる。ちょっとうれしい。親御さんにはぜひ子どもの得意分野をのばしてあげて欲しい、と思った。


標本作りは、今日拾ったすでに死んだ昆虫を使う。


昆虫標本講座をするときに気を使うのは、採集した虫を殺して標本にするかどうかと言う問題。以前に保護者から問い合わせがあったし、この観察会の企画会議でも議論に上がった。この講座では、生きた虫を飼育して、死んだら標本にしてちょうだいと言っている。採集したらすぐに殺して、標本にするというやり方もあるとは思う。しかし、飼育することで、少なくとも昆虫の餌や寿命についての知識が深まり、例えうまく飼育できなかった場合でも、いとも簡単に虫は死んでしまうと言う命のはかなさなどが体験できるため、より教育的であると自分は考えている。


最後に家の近くにお気に入りのフィールドを見つけて、そこの昆虫標本を作ることを勧めた。同じ場所でとれた虫たちからはその場所の環境を推定することができる。昆虫を使った環境指標である。そんな定点観測の昆虫標本を持ち寄って、環境を評価しあう会も面白いかもしれない。

「龍谷の森」大出水

kheperer2006-07-21



今日は「龍谷の森」で香里ヶ丘高校の生物部のガイド。雨天決行とのことだったので、雨の中、森に向かう。


2日前、森のいたるところが水没しているということだったので、待ち合わせ場所の椎茸広場に近いSルート南側(0番)から森に入る。


なんと竹林を過ぎたあたりからルートが水没している。
迂回しようにもそこら一体が大きな池のようだ。


結局しょうがないので比較的浅い場所を渡る。それでもすねくらいまで水没。


Sルートからバイオトイレに行こうとするが小川が行く手を遮る。
はたまたしょうがないので、そのまま渡る。


どうやらV0ルートが完全に川となっているようだ。
なんとか皆と合流して第二水場に。


満水、、、
水は石組みのえん堤を越えてザーザー流れている。
もちろん第一水場も満水。


この森に入って6年になるが、台風の後で一時的に水がたまったことはあったが、これほど流れたことはなかった。
連日の雨で森の保水力を完全に越えたのだろう。


そもそもV0ルートと呼んでいる涸れ沢にえん堤があるってことは、上流の公設市場ができる前は集水域が今より広く、もっと頻繁に水が流れていたのかも知れない。


で、雨も止んだので、V11ルート150mのくい打ちをした。
[2006.7.21: V11ルートくい打ち]




[2006.7.21: 第1水場]
4/22の様子



[2006.7.21: 第2水場: 粘土の山側]
7/15の様子



[2006.7.21: 第2水場: えん堤側]

水場作り


前期最後の水場作り。今日は会議で参加できないので、TYさんに監督をお願いする。


どうなったか気になり、夜に電話する。すると思いがけない返事。
なんと水場が満水となって、堰堤を越えて流下していたとのこと。


例年、このあたりの梅雨は祇園祭山鉾巡行ともに明けるのだが、今年は長引いている。


連日降っていたが、まさかそこまでなっているとは予想外。


この目で見なければ。