2005-01-01から1年間の記事一覧

ホトトギス

夕暮れの19時くらいにCルート上でホトトギスの鳴き声を聞いた。今年は森の中で鳴き声をよく聞く。昨年は、夜間に上空通過している鳴き声を聞いただけだ。 方丈記にもホトトギスが出てくる。方丈記の作者鴨長明の庵は、龍谷の森から瀬田川を挟んで西側の山…

チョウ類調査

梅雨入り前の雲一つない晴天のもとチョウ類のラインセンサスをした。ラインセンサスとは、特定のルート上を移動しながら行う調査。調査ルートは熊谷-V15-R15-S-C*1。調査内容は、チョウの種類・行動・個体数の記録。 成虫は9種確認できた:キチョウ・ヒメキ…

バルーン浮揚

「龍谷の森」の植生調査のためバルーンを揚げた。バルーンにはカメラが付いており、上空から写真が撮れる。撮れる写真は風まかせだ。 北風だったので、まず北側の公設市場の角から飛ばした。しかし風がやんだため公設市場の写真ばかり撮れる。人工衛星から軍…

バルーン浮揚下見

「龍谷の森」の植生を上空から撮影するために、バルーンを上げる予定だ。直径2.5mのバルーンにつけたカメラで高度約400mから撮影する。写真からは、樹種・樹高・本数が判別できるそうだ。これらの情報から森に蓄えられている木材の量(材積量)が計算できる…

田上散策

「龍谷の森」のある瀬田丘陵の南側には、田上(たなかみ)と呼ばれる水田地帯が広がる。瀬田丘陵が里山なら、田上が里地となる。その中をかつての暴れ川である大戸川が流れる。この川の氾濫により神社が移され、集落も移動した。この地域の歴史は大戸川の氾…

トラップ回収3日目

マレーゼトラップとウィンドウトラップの3日連続回収の最終日。連日快晴のトラップ日和だった。タワーに設置したウィンドウトラップには、連日10個体足らずの虫しか入っていなかった。ウィンドウトラップにはあまり入らないと聞いていたが、噂に違わぬ貧…

マレーゼトラップ回収

マレーゼトラップで捕れた昆虫を回収した。設置した場所は、里道(Sルート)と平行に走る谷筋(V0ルート)*1の水場創出予定地2カ所。2カ所それぞれ明るさ(光環境)が違う。明るい環境の方が虫の数が多かった。これは予期していたとおりの結果だった。明るい…

マレーゼ&ウィンドウトラップ設置

IBOY式のマレーゼトラップとウィンドウトラップを設置した。 マレーゼトラップとは、色に誘引された昆虫を採集する装置。 飛翔する昆虫が白いシーツの色に誘引されると、垂直に張られた黒い幕に衝突する。飛翔が妨げられた昆虫は上へ上へと上る。この習性を…

コドラート張り(続き)

コドラート張り(5/20)の続きをしてきた。約40年も放置された里山林の林床には、中低木が生い茂る。こんな藪の中での作業は思うように進まない。作業の中で胸高直径が約70cmもあるコナラを見つけた。谷ではアケボノソウも生えていた。 1週間ほど前からホウノ…

ベニカミキリ

倒れたタケにベニカミキリが群がっていた。数えてみると6個体もいる。腹部をタケに付けながら移動し、節で止まった。どうやら産卵しているようだ。花の上ではよく見かけるが、産卵シーンは初めてだ。 [2005.5.23: 熊谷]

アカネコール回収

アカネコール*1に入った虫を回収した。先週月曜日にタワー8.5mの位置に仕掛けたものだ。バケツいっぱいの虫を期待して覗いた。しかし意外に数が少ない。 一番多かったのがトゲヒゲトラカミキリで153個体。トゲヒゲトラは、今頃の季節どこにでもいる普通種だ…

粘菌

アカマツの朽木に粘菌が大発生していた。枯れ木に咲く花のようだ。ツノホコリの仲間だろう。 粘菌はバクテリアを食べているそうだ。粘菌は落ち葉や倒木の分解者であるバクテリアを食べることで、植物のリサイクルを遅らせるという。つまり、粘菌にも生態的役…

コドラート設置

かつての里山での伐採や落ち葉かきなどの施行は、生物多様性にどのような影響を与えたのだろうか。里山ORCでは、この影響を「龍谷の森」で実験的に検証する予定だ。 調査地のコナラ林は、コナラの他にリョウブ・ネジキ・ソヨゴ・シャシャンボ・アラカシ・サ…

シロシタホタルガの幼虫

シロシタホタルガの幼虫がサワフタギにいた。すごい警戒色だ。成虫は6月ごろに見かける。 近縁種のホタルガの幼虫もヒサカキにいた。 [2005.5.16: V15.015]

モチツツジ

今日、昆虫を匂いで誘引捕獲する装置(アカネコール)をタワーに設置した。設置した矢先、トゲヒゲトラカミキリが2個体やってきた。なかなかの誘引効果だ。 Sルートは、ちょうどモチツツジが満開だった。 [2005.5.16: Sルート]

調査ルート

「龍谷の森」には、生物調査用のルート(里道S,尾根R,谷筋V,周回C)*1が整備されている。それぞれのルート上に、ルート名と番号のついた杭が5m間隔で打ってある。これがあるので、生物を見つけた正確な場所を記録できる。例えば、Sルート(里道)を100m入った…

虫こぶ:ナラメリンゴフシ

コナラにつく虫こぶを見つけた。直径3〜4センチもある大きな虫こぶ。日本原色虫えい図鑑を見ると、ナラメリンゴフシに似ている。タマバチ科のナラメリンゴタマバチが作るそうだ。 [2005.5.8: S0045]

鳥類調査

5/8、日の出直後からSルート*1でIBOY式の鳥類調査をした。 朝は5時前にキビタキのさえずりで目覚めた。しばらくしてタワーのすぐ近くの木の枝でさえずりだした。黄色と黒のコントラストがはっきりと見えた。Sルート沿いには少なくとも4個体のキビタキが縄張…

ライトトラップ調査

5/7-8にかけてライトトラップ調査をした。ライトトラップとは、夜間に飛翔する昆虫の多くが灯火に誘引される性質を利用した誘引採集方法。2004年6月から毎月一回、調査している。 方法は2つ、IBOY式と幕張式。 IBOY*1式は、電池式の蛍光灯の周りに透明の板が…

芽吹き

この一ヶ月でコナラが一気に芽吹いた。撮影日は4/8, 4/28, 5/8。背後の山は堂山(384m)、さらに右奥に見えるのが矢筈ヶ岳(562m)。森林観測タワーから撮影。

ウワミズザクラの訪花昆虫

4/27と28、森林観測タワーから、ウワミズザクラの花にくる昆虫を調査した。このタワーは高さが25mあり、温帯林の林冠(葉っぱの茂っている層)の昆虫相が調査できる。眺めもよく、南は太神山、北は琵琶湖その先の比叡山まで見渡せる。 調査した林冠の高さは…

コバノミツバツツジ

コバノミツバツツジが満開だ。 とくにたい肥作りをしているあたりは、以前に伐採して明るい環境になったため、一面に咲き誇る。 この森では、コバノミツバツツジの約一ヶ月後にモチツヅジとヤマツツジが咲く。 [2005.4.22: S300]

チョウ類調査

昨日、チョウ類調査の下見をした。C0000のアセビの花にコツバメがいた。熊谷沿いのアラカシの木からムラサキシジミが飛び立つ。熊谷には、ルリタテハ、キチョウ、テングチョウ、スジグロシロチョウ、トラフシジミもいた。トラフシジミは、白紋のはっきりして…

ヤマザクラ

チョウ類調査用ルートの下見をしていると、満開のヤマザクラにであった。 人しれず咲くヤマザクラを見つけることは、この時期の山歩きの楽しみの一つ。 [2005.4.15: 熊谷]

ヒサカキの花

近頃、森を歩いていると臭う。最近できたバイオトイレかと思い、近よってみるが臭わない。そういえば心当たりが。ヒサカキの花だ。よく見るとそこらじゅうで咲いている。臭いのでハエ媒花かと思ったが、マルハナバチやビロードツリアブも訪花していた。ちな…

コバノミツバツツジ咲き始め

コバノミツバツツジが開花寸前だ。株によってはちらほら咲き始めた。 スミレが咲き、つぎにコバノミツバツツジが咲くと、飛び交う虫の羽音が一気に増える。 [2005.4.11: Cルート]

ショウジョウバカマ

ショウジョウバカマが咲いた。 Sルート*1上では1地点でしか見ていない。 マキノスミレも咲き始めた。 冬芽のままのコナラとちがい、林床には一足先に春がきた。 *1:地図はこちらhttp://satoyama-orc.ryukoku.ac.jp/image/forestmap_large.jpg